鍼治療を医学的に考える
いつも読んでいただきありがとうございます。
本治法という鍼治療を医学的に考えます。
本治法(理論のたち位置によりいろんな方法がありますが)とは
僕の場合
脈診・患者さんの腹部と脈をみて治療しますが、
それによって、使用するつぼを決定します。
基本的には
陰経の五行穴を使います。
肘から下、膝から下の 二箇所のツボを使用します。
次に愈穴のはり、硬結が督脈のどこに鍼をあてるとなくなり弾力が出るかを触診し
そのツボに接触鍼をして、硬結をとります。
最後に、肘から下、膝から下の五行穴にもう一度鍼をします。
この東洋医学的な治療である本治法を医学的・科学的に研究したのが
水嶋丈雄医師です。
以前、自律神経免疫研究会の学術発表会で
肘から下、膝から下のツボは副交感神経を刺激する。
督脈は交感神経を刺激する。
ということです。
副交感神経、交感神経のバランスは
白血球の好中球とリンパ球の割合を血液検査で
調べるとわかります。
これについてはまた次回・・・
本治法では、
①一回目の肘から下、膝から下の五行穴で、副交感を刺激 体を治癒の方向へ向かわせる
②督脈の接触鍼で交感神経を刺激し、痛みに対応する
③もう一度①をすることで、交感神経より少しだけ副交感神経を優位にして治療を終了する。
交感神経より、副交感神経を少し優位にするのが、ミソで、
体を治癒モードにしたままで、治療を終わることになります。
副交感神経を優位にするので、
胃腸が動く、ガスがでる、リラックスする、眠くなる
などの反応が出てくる患者さんがいます。
治療としては大成功です。
副交感神経と交感神経を同時に変化させる裏技的手技があります。
それは・・・
押手で皮膚を軽くつまんで、刺入するんです。